これはCloudflare上でAI関連プロダクトを運用する記録シリーズの1本である。自社プロダクト「カンタン補助金」は2026年9月にインフラをCloudflareへ全面移行した(Worker・Pages・D1・R2・Workflowsの構成)。前回の記事ではD1のコストが月45ドルから0円になった経緯を扱った。今回はR2側で使用率が100%を超えていた記録をまとめる。
この記事で分かること
- R2の使用率が100%を超えた状態がどのように見えていたか
- 使用率を51%まで下げるまでの経過
- R2の課金の仕組みを公式ドキュメントでどう裏付けたか
この記事で分からないこと(正直に書く)
- 使用率の内訳(ストレージ量とオペレーション回数のどちらが主因だったか)の詳細
- 51%到達後、さらにどこまで下げられるかの見通し
移行でR2の利用が本格化した
2026年9月の全面移行で、カンタン補助金はファイルの保管先としてR2を使う構成になった(出所: 自社の運用記録、確認日2026-09-06)。移行に伴ってR2へ格納するデータの量とアクセス回数が増え、社内で追っている使用率の指標にも変化が出るようになった。
使用率が105.5%まで達していた
移行後のある時点で、R2の使用率は105.5%に達していた(出所: 自社の運用記録、確認日2026-09-06)。想定していた枠を超えている状態で、そのまま放置すれば費用や利用制限の面で望ましくない状態だった。使用率の内訳(ストレージとオペレーションのどちらが主因か)までは公開できる形で記録が残っていないが、100%を超えているという事実そのものが対応の起点になった。
なぜ100%超えに気づけたか
CloudflareのR2は、保管しているデータ量(ストレージ)と、読み書きなどの操作(オペレーション)の両方に対して課金される。公式ドキュメントによれば、R2の標準ストレージは月あたり10GBまで、Class A操作(書き込み系)は月100万件まで、Class B操作(読み取り系)は月1,000万件までが無料枠に含まれ、それを超えた分がGB単位・操作件数単位で課金される(出所: Cloudflare公式ドキュメント「R2 Pricing」、https://developers.cloudflare.com/r2/pricing/、確認日2026-09-06)。社内では、この無料枠や想定枠に対する比率を使用率として定点観測しており、105.5%という数値はこの比率が枠を超えたことを示していた。定点観測を続けていたからこそ、超過を数値として早い段階で捉えられた。
51%まで下げた
使用率を見直した結果、R2の使用率は105.5%から51%まで下がった(出所: 自社の運用記録、確認日2026-09-06)。対応は2026年9月に完了している。枠に対して半分程度の水準まで戻ったことで、当面の運用に余裕を持たせられる状態になった。
再発防止
使用率が想定の枠を超えるまで気づかなかった反省から(出所: 自社の運用記録、確認日2026-09-06)、R2の使用率は一度きりの確認ではなく継続的に見る指標として扱うことにした。Cloudflareの課金がストレージ量とオペレーション回数の両方にまたがる以上、どちらか一方だけを見ていると変化を見落とす。両方を合わせた使用率という単一の指標を定点で追う運用に切り替えている。
R2の使用率を巡る記録は、D1コストの記事やWorkerがオリジンのパスを覆い隠した記事と同じ、2026年9月の全面移行で見えてきた課題の1つである。ストレージ費用の全体像は姉妹記事「コストとストレージの記事」も参照してほしい。
自社プロダクトのCloudflare運用・コスト最適化について相談したい場合は、お問い合わせから編集部まで連絡してほしい。
よくある質問
Q1. R2の使用率とは何を指しているのか
CloudflareのR2はストレージ量とオペレーション回数の両方に対して課金される。社内では、この無料枠・想定枠に対する比率を使用率として定点観測している。
Q2. 使用率はどこまで達していたのか
移行後のある時点で使用率は105.5%に達していた。想定していた枠を超えている状態で、そのまま放置すれば費用や利用制限の面で望ましくない状態だった。
Q3. どうやって51%まで下げたのか
使用率を継続的に見る指標として扱い、見直しを行った結果、使用率は105.5%から51%まで下がった。対応は2026年9月に完了している。
Q4. R2の課金はどのような仕組みか
Cloudflare公式ドキュメントによれば、R2は標準ストレージが月10GBまで、Class A操作(書き込み系)が月100万件まで、Class B操作(読み取り系)が月1,000万件までを無料枠に含み、それを超えた分が課金される。