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ベクトルDBの料金体系を3つの型で読み解く|保管課金・クエリ課金・インスタンス課金の違い

同じ「ベクトルDB」でも、何に対して課金するかは会社によって違う。型を知らずに比較すると、条件次第で入れ替わる数字だけを見て判断してしまう。

この記事で分かること/分からないこと

  • 分かること: ベクトルDBの料金体系が大きくどの型に分かれるか
  • 分かること: 主要サービスが公式サイトで公開している単価・最低利用料の実例
  • 分からないこと: 自社のデータ量・クエリ量でどの型が安くなるか(条件次第で入れ替わるため一般化できない)
  • 分からないこと: 公式サイトで非公開になっている単価・個別見積り前提の金額

保管しているデータ量に応じて課金される型

Weaviate Cloudは、保管しているベクトルの次元数の合計とストレージ容量を組み合わせて課金する型を採用している。無料のFreeプランは永年無料で、オブジェクト数10万・メモリ1GB・ディスク10GBまでを含む。有料のFlexプランは月額45ドルからの最低利用料が設定されており、その中にベクトル次元数(100万次元あたり0.00465ドルから)とストレージ(1GiBあたり0.12ドルから)の課金が含まれる。バックアップは1GiBあたり0.0264ドルからの従量課金になる(出典: https://weaviate.io/pricing 、確認日2026-09-06)。

クエリ(読み書き)の量に応じて課金される型

Pineconeは、保存容量とは別に、検索や書き込みの操作量そのものを「Read Units」「Write Units」という単位で課金する型を採用している。Standardプランでは、ストレージが1GBあたり月0.33ドル、Write Unitsが100万件あたり4〜4.5ドル(クラウド・リージョンにより変動)、Read Unitsが100万件あたり16〜18ドルとなっている。Standardプランには月額50ドルの最低利用料があり、それを超えた分が従量課金される(出典: https://www.pinecone.io/pricing/ 、確認日2026-09-06)。

確保したインスタンス(コンピュート)に応じて課金される型

Qdrant Cloudは、割り当てたクラスタのvCPU・メモリ・ディスクという計算資源の量に対して課金する型を採用している。無料枠は0.5vCPU・メモリ1GB・ディスク4GBのシングルノードで、Standard Tierは公式サイト上で「実際のリソース使用量に基づいて課金され、クラスタが消費するvCPU・メモリ・ストレージ・バックアップ用ストレージ・有償推論モデルのトークン量に対して時間単位で課金する」と説明されている。Standard Tier自体の単価は公式サイトには掲載されておらず、料金計算ツールでの見積りに委ねられている(出典: https://qdrant.tech/pricing/ 、確認日2026-09-06)。

ベクトル数とコンピュートユニットを組み合わせる型

Zilliz Cloud(Milvusのマネージドサービス)は、クラスタの種類ごとに「1コンピュートユニット(CU)が処理できるベクトル数」を定義し、月額単価をベクトル100万件あたりの金額で示す型を採用している。公式サイトでは、低レイテンシ向けのPerformance-optimizedがCU1つあたり768次元ベクトル200万件を処理でき月額100万件あたり63ドルから、Capacity-optimizedがCU1つあたり800万件で100万件あたり16ドルから、大規模・低コスト向けのTiered-storageがCU1つあたり4000万件で100万件あたり5ドルからと公開されている。無料枠は5GBのストレージと250万vCUを含む(出典: https://zilliz.com/pricing 、確認日2026-09-06)。

そもそも別料金が発生しない選択肢

pgvectorは、Postgresに追加するオープンソースの拡張機能であり、単体の利用料は発生しない。公式リポジトリのREADME(バージョン0.8.6)によれば、近似最近傍探索や複数の距離関数に加え、Postgres自体が持つACID準拠・point-in-time recovery・JOINをそのまま利用できる。ベクトルDBとしての追加費用は無く、既存のPostgres運用コストの中に収まる構成になっている(出典: https://github.com/pgvector/pgvector 、確認日2026-09-06)。

よくある質問

Q1. ベクトルDBの料金体系にはどんな型があるのか

公式サイトで確認できた範囲では、保管量に応じて課金される型(Weaviate Cloud)、クエリの読み書き量に応じて課金される型(Pinecone)、確保したインスタンスの計算資源に応じて課金される型(Qdrant Cloud)、ベクトル数とコンピュートユニットを組み合わせる型(Zilliz Cloud)の4通りが見られた。

Q2. どの型が一番安いのか

一概には言えない。データ量が多くクエリが少ない用途では保管課金型の総額が抑えられやすく、クエリが多くデータ量が少ない用途ではクエリ課金型の総額が抑えられやすいという違いはあるが、実際の金額はプラン・リージョン・データの次元数によって変わるため、公式の料金計算ツールでの見積りが必要になる。

Q3. 無料で使えるベクトルDBはあるのか

WeaviateとQdrantとZillizはいずれも無料プランを公開しており、容量やリソースの上限付きで利用できる(各社公式サイト、確認日2026-09-06)。pgvectorはPostgresの拡張機能自体が無料で、別料金は発生しない。

Q4. Qdrant CloudのStandard Tierの単価はいくらか

公式サイトには具体的な単価が掲載されておらず、料金計算ツールでの見積りに委ねられている(確認日2026-09-06)。

料金体系の型を知っても、実際にどちらが安いかは運用の手間と切り離せない。マネージドと自前運用でかかる手間の差は運用負荷の記事で扱っている。そもそもベクトルDBを使わずに済ませられる条件はそもそもベクトルDBが要らない場合の記事にまとめている。自社が実行時にLLMを呼ばず索引だけで応答を返す構成は索引による確定配信の記事を参照してほしい。15サービスの比較はRAGサービス比較15選で扱っている。ベクトルDBの費用構成について相談したい方は、お問い合わせから編集部までご連絡いただきたい。

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